症例紹介

Case65 治療により脱毛が改善したクッシング症候群の犬の1例

1年以上前から徐々に毛が薄くなって来て、最近トリマーさんに「クッシングではないか」言われたとの事で来院した12歳、体重7.5kgの雄のトイプードル君です。かかりつけの病院で処方された甲状腺ホルモン剤を内服治療中との事です。

初診時左側外貌
初診時左側外貌
初診時左側外貌
初診時左側外貌
初診時外貌尾側
初診時外貌尾側

左右対称の脱毛、被毛粗強および皮膚の菲薄化が認められました。

クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)の場合、特徴的な症状の一つとして、多飲多尿がありますが、ご自宅での飲水量は300ml程度と体重7.5kgから換算して正常範囲内と考えられました。

一方、参考のためご持参頂いた、数ヶ月前に皮膚科専門の病院を受診した際の血液検査の結果のコルチゾール値はPre8.5μl/dl , Post30.3μl/dl でした。
(Postの値が20〜25μl/dlであればグレーゾーン、25μl/dl以上でクッシング症候群と診断)