内視鏡について

  •  慢性嘔吐
  •  慢性下痢
  •  食欲不振
  •  胃内異物

当院では内視鏡による異物の回収、消化管の検査(生検)にも対応しています。

内視鏡による異物の回収

動物は焼き鳥の竹串やおもちゃなどの異物を誤飲してしまう事がよくあります。内視鏡は胃内異物を回収する際に威力を発揮します。
内視鏡で回収出来れば開腹手術に比べ格段に侵襲度が低く、通常日帰りでその日から普段の食事を与えて頂けます。
●把持鉗子
ビニールや布などの異物を掴んで回収します。
●バスケット把持鉗子
丸く滑りやすいものを回収するのに適しています。

胃から回収した異物

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内視鏡検査 (組織生検)

通常の治療に反応しない慢性の嘔吐や下痢の場合、内視鏡による検査が適応となります。
内視鏡検査はスコープを口もしくは肛門から挿入するため、開腹手術に比べ格段に侵襲度が少ない動物に優しい手技です。
専用の生検用鉗子を用いて、胃・十二指腸もしくは結腸・直腸の粘膜面から組織片を採取します。病理組織検査や遺伝子の検査(クローン性解析)などを行う事ができます。
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n_img0062)リンパ球形質細胞性胃腸炎と診断されたワンちゃんの十二指腸粘膜の弱拡像です。

n_img0073)2)の拡大像
粘膜固有層という部位に浸潤したリンパ球と形質細胞(⇐)。
幸い上皮基底部への細胞浸潤等のリンパ腫を疑う所見は見られませんでした。