症例紹介

Case19 内視鏡で胃内異物を摘出した猫ちゃん

1週間前より食欲不振と空嘔吐の猫ちゃんです。

レントゲン検査では食べていないにもかかわらず胃の中に大量の内容物が認められました。白矢印が胃です。

胃内異物1
レントゲン検査所見

胃内異物と診断しました。

治療方法は(1)開腹して胃切開するか(2)内視鏡で摘出するか選択肢がありそれぞれ一長一短あります。内視鏡で摘出できれば通常その日から元の食生活に戻れますが、異物の大きさや材質によっては摘出できない事が有ります。
今回はリスクをお話した上で内視鏡による摘出を行う事となりました。

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内視鏡検査所見

 

 

やはり胃の中に異物が有りました。塊になっていますがヒモ状の物の様です。ループ状の器具を使い口へ誘導しました。

大きな塊として3つあり、食道を通過させるのに苦労しましたが何とか全て摘出できました。

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摘出したヒモ

摘出したヒモ状異物です。
ヒモは全長約7.5メートルにも及びました。
4種類あり一度に飲み込んだ物ではなさそうです。

ヒモ状異物はとても危険で、腸に流れて行くと腸がアコーデオン状に引き攣り、擦れて切れてしまう事があります。この場合内視鏡の適応ではありません。

 

調布市 つつじヶ丘動物病院

ありません。