症例紹介

Case17 プレートで固定した複(合)骨折の猫

前夜部屋の中で暴れた後から右後肢を着けなくなったとの事で来院した3歳の猫ちゃんです。

右後肢がすね(脛骨の部位)、下1/3の所でブラブラして一目して骨折している事が分かりました。

レントゲン検査ではすねの骨(脛骨、腓骨)が二本とも骨折しており、更に骨折部をよく見ると単純な斜骨折ではなく骨片が認められ、複(合)骨折である事が判明しました。

複骨折は単独骨折(単純な横骨折や斜骨折)に比べ手術の難易度が高く、より慎重に対応する必要が有ります。

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術前レントゲン写真1
脛骨腓骨骨折.0002s
術前レントゲン2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※「複雑骨折」という言葉を耳にした事があると思いますが、複雑骨折とは複雑に骨折して いる(複数箇所の離断が見られる)という状態ではなく、開放骨折(骨折部が体外に開放 されている状態)を指します。この場合治療が複雑となることから複雑骨折と呼ばれるこ とがあります。

これに対する言葉としては、閉鎖骨折又は単純骨折(骨折部が体外に開放されていない状 態の骨折)です。

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手術所見1

 

手術ではまず骨折部を露出し正しい位置に整復します。

 

 

 

 

 

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手術所見2

 

次にドリルでビス穴をあけ、タッピング(ネジ山を切る)します。

 

 

 

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手術所見3

 

整復した骨折部分がずれない様に気を付けながらプレートを順次ビスで固定して行きます。
骨片は大小併せて5つ有りました。
大きな骨片は細いビスで骨幹に固定し無事整復出来ました。

 

 

脛骨腓骨骨折0003s
術後レントゲン写真1
脛骨腓骨骨折0004s
術後レントゲン写真2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

調布市 つつじヶ丘動物病院

ありません。